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営業成果を加速するセールスイネーブルメント戦略

営業成果を加速するセールスイネーブルメント戦略

記事公開日: 2023/12/05

セールスイネーブルメントとは、営業成果を最大化するための戦略的アプローチのことです。セールスイネーブルメントを理解し、適切に実施することで、営業成果が大きく向上します。

本記事では、効果的なセールスイネーブルメントの方法と、その成功事例をご紹介します。営業チームの潜在能力を最大限に活かすヒントとして、ぜひお役立てください。

目次

セールスイネーブルメントとは

まずはセールスイネーブルメントの基礎知識として、基本概念、重要性について説明します。

セールスイネーブルメントの基本概念

セールスイネーブルメント(Sales enablement)は、営業チームが継続して成果を出せるよう仕組み化・改善することです。 直訳すると「Sales=営業」「Enablement=有効化する」という意味で、営業プロセスを見直し、成果につながる仕組みづくりをすることで目標達成を目指します。

具体的には、営業担当者の育成、アプローチから受注までの商談のプロセス設計、営業ツールの開発など多岐に渡ります。最近では、マーケティングやシステム担当など、部署を超えて営業に関わる組織全体を強化することまでを網羅します。また、営業担当の能力だけに依存しない、データに基づいた最適化を実施しています。

必要とされている背景

セールスイネーブルメントが必要とされている背景は、ビジネス環境の変化と密接に関連しています。

従来セールスイネーブルメントは、営業資料の提供や基本的な営業トレーニングに限定されていました。しかし、市場の競争が激化し、顧客のニーズが複雑化するにつれて、セールスイネーブルメントはより戦略的なアプローチへと進化しました。

「営業が足で稼ぐ」だけの時代は終わり、現代ではデジタル技術の進展により、データ駆動型のアプローチやカスタマイズされたトレーニングプログラムが重要視されています。

主要な構成要素

セールスイネーブルメントの主要な構成要素は、大きく5つに分けることができます。

  1. 戦略的計画

成約率の高いトップセールスのアプローチ方法やコミュニケーション技術、データなどを参考に、成功するための戦略立案を行います。 営業目標に合わせた戦略の策定が基本で、市場分析、顧客セグメントの特定、および目標設定も含まれます。

例えば、受注率の高い業界やセグメント(創業年数や従業員数など)を見極めたりすることがあります。

トレーニングプログラム

営業チームのスキルと知識を向上させるためには、継続的な教育が不可欠です。営業の学習プログラムを開発し、製品についての社内勉強会や、営業技術を高めるロープレ、顧客サービスのスキルを向上させる商談録画などでノウハウを共有します。

このトレーニングに関連するサービスだけでも多くのものが散見されます。

営業資料の作成と管理

効果的な資料の作成と管理は、顧客とのコミュニケーションを強化します。具体的には販売促進資料、プレゼンテーション、導入事例などが含まれます。

閲覧履歴やログを追うことで、顧客1人1人とのコミュニケーションを向上させることが可能です。弊社のActiBookはそんな資料管理ツールの1つです。

パフォーマンス分析

営業活動の結果を定期的に分析し、改善点を特定することも重要です。売上データ、顧客フィードバック、市場の動向、流入元別の成約率分析など、営業部門だけでなく、マーケティング部門が蓄積している既存顧客のデータも含めて分析しましょう。

フィールドセールスやインサイドセールスなど個々人の能力を、見える化する際に役立ちます。

技術ツールの活用

CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)など、最新の技術を活用してデータを蓄積・管理します。中でも、営業活動の自動化には、弊社のBowNowに代表されるようなMA(マーケティングオートメーション)ツールが有効です。メールの一斉配信やセグメント配信、ホットリードの抽出など効率的な営業活動が自動化できます。

以上の要素は、営業チームが市場の変化に迅速に対応し、顧客のニーズに合わせたソリューションを提供するために重要です。セールスイネーブルメントは、これらの要素を統合し、営業チームのパフォーマンスを最大化するための枠組みを構築します。

セールスイネーブルメントの重要性

セールスイネーブルメントの実施は、営業プロセス全体にわたって影響を及ぼし、組織の成功に直接貢献します。

営業成果への影響

セールスイネーブルメントは、具体的に以下3点のような効果が期待できます。

売上の増加

セールスイネーブルメント戦略により、営業チームは顧客のニーズを今まで以上に深く理解し、適切なソリューションが提案できるようになります。これにより、成約率が向上し、売上が増加します。加えて、今後の収益も期待できるところが大事です。

顧客満足度の向上

顧客1人ひとりにカスタマイズされた提案は、顧客満足度を高めます。見込み顧客はもちろん、リピートビジネスや口コミによる新規顧客獲得にもつながるでしょう。その場の売った買っただけでは、顧客のリピートは期待できません。顧客課題の本質を捉えたカスタマイズされた提案があればこそです。

長期的な顧客関係の構築

セールスイネーブルメント戦略で信頼できるアドバイザーとしての地位を築ければ、顧客との長期的な関係を構築できます。既存顧客と信頼関係を築くことはファン創出にもつながるため、持続可能なビジネス成長に不可欠です。

チームの効率向上への寄与

セールスイネーブルメントは、営業チームの効率を向上させることにも寄与します。

時間管理の最適化

適切なトレーニングとツールの提供により、営業チームは時間を効率的に活用できます。より多くの潜在顧客にアプローチできるようになり、新規顧客の獲得も期待できるでしょう。

営業員を縛るようなイメージを持たれてしまいがちですが、その実は成功の標準化にあります。

生産性の向上

営業プロセスの効率化で、チームの生産性が向上します。いままで担当任せだった営業活動をシステム化することで、多くの商談を生み出せるようになり、契約につながる可能性が高まります。

生産性を向上させるためには、今まで営業が感覚知として蓄えていたものを言語化する必要があります。最初こそ不慣れですが、継続は力なりですので、続けましょう。

士気と自信の向上

効果的なセールスイネーブルメントは、チームの士気と自信を高めます。たとえば、トップセールスのデータをベースに営業資料を作成して共有しておけば、誰でも高いクオリティの資料が使えます。チームメンバーが自分たちのスキルとリソースに自信を持つことで、より積極的に営業活動に取り組めるでしょう。

セールスイネーブルメント戦略の展開

ここからは、セールスイネーブルメント戦略の展開方法と、具体的な実施例についてご紹介します。

効果的な実施方法

まずはセールスイネーブルメントのプロセスについて解説します。

計画の策定

セールスイネーブルメント戦略の成功は、効果的な計画策定からはじまります。

目標設定

目標は、営業チームのニーズと企業の全体戦略に沿って設定します。新規顧客の獲得率向上、既存顧客との取引量の増加、営業サイクルの短縮など、抱えている課題を解決するための目標を定めます。

決める際は、「SMARTの法則」に沿って設定するのがおすすめです。SMARTの法則は、以下の頭文字を取ったもので、目標達成のための5因子といわれています。

【SMARTの法則】

  • Specific:具体的な
  • Measurable:測定可能
  • Achievable:達成可能
  • Relevant:関連性
  • Time-bound:期限が明確

リソースの確保

予算、人材、技術ツールなどセールスイネーブルメントに必要なリソースを事前に確保します。とくに、デジタルツールの導入やトレーニングプログラムの開発には、適切な予算と専門知識が必要です。ツールに求められる必須条件の確認を行い、事前準備を経営層とも共有しておくとスムーズでしょう。

関係者のコミットメント

営業チームだけでなく、マーケティング、製品開発、カスタマーサクセスなど、関連するすべての部門との協力が大切です。部門間の連携を強化することで、戦略効果が最大化されます。他部門との共有がうまくいかないと、必要なデータが収集できず、なかなか戦略を進められません。

実行ステップ

計画が確認できたら、以下のステップで実行に移ります。

データの蓄積

チーム全員が戦略の目的と重要性を理解したら、データの蓄積をはじめます。SFAやCRMなどを活用しながら、受注率や商談履歴、顧客情報など営業データを収集し、具体的な営業フローや管理項目の設定、営業資料の更新などを行います。

担当者の配置

次に、具体的な行動計画に基づいて、兼任あるいは専任の人材を配置します。営業業務は、「見て覚える」といったスタイルに走りがちですが、体系的な思考とコミュニケーション能力の高い人材を配置して、チーム全体の意見を確認しながら仕組み化しましょう。

ツールの導入とトレーニングの実施

人材の配置が決定したら、具体的な行動計画に基づいてツールの導入を検討したり、教育研修を改善したり、各ステップを実行します。新しいMAツールの導入、営業資料の更新、顧客対応プロセスの改善などが含まれます。

進捗のモニタリングと調整

定期的なミーティングを通じて、進捗状況を確認し、目標達成に向けて計画を調整します。共有した営業ノウハウや研修の効果があったのか、ツールを活用して成果を定量的に測定し、必要に応じて戦略を微調整します。

継続的な改善

PDCAサイクルをまわして継続的な成果向上を目指します。市場の変化に対応し、新しい技術や手法を取り入れることで、戦略を常に最新の状態に保ちます。

具体的なセールスイネーブルメント戦略とその実施例

次に、具体的な戦略とその実施例について掘り下げていきます。

セールスイネーブルメントの戦略例

セールスイネーブルメントを成功させるための戦略は多岐にわたりますが、とくに効果的な戦略は「デジタルツールの統合」「トレーニングプログラムのカスタマイズ」「営業資料の管理」です。

デジタルツールの統合

現代の営業プロセスには、CRMや予測分析ツール、コミュニケーションプラットフォームなどデジタルツールの活用が欠かせません。ただし、ツールの連携が取れないと、情報を入手するたびに手動で各ツールを更新したり、共有したり、余計な手間がかかってしまいます。社内でデジタルツールを統合し、一元管理することで、営業活動の効率化と効果の最大化が実現します。

カスタマイズされたトレーニングプログラム

営業チームのスキル向上は、セールスイネーブルメントの重要な要素です。チームのニーズに合わせてカスタマイズされたトレーニングプログラムを開発し、製品知識、市場動向、コミュニケーションスキルなどを強化しましょう。

営業資料の管理と最適化

商談において重要な役割を果たす営業資料の管理をシステム化することも大切な戦略のひとつです。個人に任せるのではなく、チームで作成、管理、更新を効率化して、常に最新かつ関連性の高い情報を提供することが大切です。

セールスイネーブルメントの実施例

簡易な実施例として、以下のケーススタディをご紹介します。

CRMシステムの導入

ある中小企業では、顧客情報の管理と営業活動の追跡のためにCRMシステムを導入しました。このシステムにより、顧客データの一元管理が可能となり、営業チームは顧客のニーズや過去の取引履歴に基づいて、より精度の高いアプローチが行えるようになりました。

オンライントレーニングプログラムの開発

別の企業では、営業チームのスキル向上のために、オンラインでアクセス可能なトレーニングプログラムを開発しました。

プログラムでは、製品知識、市場分析、顧客とのコミュニケーション技術など、多岐にわたるトピックがカバーされており、対面式の営業だけでなく電話営業、オンライン営業にも対応。スキル習得はもちろん、営業のおもしろさも感じられるようになりました。

営業資料のデジタル化と共有

文具や雑貨などの企画・製造・販売を行う企業では、いままで1つの製品に対して数万枚のカタログを印刷していたため、手配・輸送にマンパワーや物流コストがかかることが課題となっていました。

その問題を解決するため、電子ブック作成ツール「ActiBook」を導入。ユーザーにカタログの閲覧・ダウンロードをしてもらうプラットフォームとして運用しています。Webサイトからカタログがダウンロードできるので、増刷の頻度が減り、紙のカタログを直接渡さなくても、得意先に広く情報が伝わるようになりました。

次のセクションでは、セールスイネーブルメントの成功事例に焦点を当てます。

セールスイネーブルメントの成功事例

ここからは、弊社が提供する電子ブック作成ツール「ActiBook」、MAツール「BowNow」、チャットボットツール「IZANAI」を導入されているお客様の成功事例をご紹介します。

事例1ー
電子ブック・MA・チャットボットを駆使して、確度の高いアプローチを実現 ダイジヱツト工業株式会社様

事例の概要

型加工用工具・超硬エンドミル・ドリル・チップなどの製造・販売を行うダイジヱツト工業株式会社様では、製品カタログを紙媒体で発行していましたが、印刷コストがかかるうえに、印刷してしまうと内容を変更できないことに課題を感じていました。

そこで、子会社の社員マニュアルを電子ブック化するプロジェクトをきっかけに、電子ブック作成ツール「ActiBook」を導入されました。

成果と教訓

電子ブックの導入で、いまではカタログを常に最新の状態に保てているといいます。また、ActiBookの活用をきっかけに、MAツール「BowNow」、チャットボット「IZANAI」も導入され、ツール経由で試供品申請があるなど営業方法がよい方向へ進んでいるそうです。従来のテレアポとは違い、Web流入されたユーザーに直接アプローチできる点にもメリットを感じています。

さらにIZANAIでは、Webサイトの全ページにオリジナルキャラクターを登場させて、すぐお問い合わせに対応できるよう設定。その結果、導入から約2ヶ月で600CVを記録されたそうです。離脱率が20%と低く、受注につながる問い合わせもあるなど高い効果を実感されていました。

インタビュー記事はこちら▼

https://actibook.cloudcircus.jp/media/cases/dijet

事例2ー
電子ブックの活用で資料請求が200%アップ!商談化率も向上 株式会社建設ドットウェブ様

事例概要

建設業向けの原価管理システム「どっと原価シリーズ」を開発したソフトウェアメーカーの株式会社建設ドットウェブ様では、自社サイトの拡充を続けるうちに導線が悪くなっていることに気がついたそうです。

また、PDFで作成していたカタログが、画面共有中に固まってしまうといったオンラインでの操作性の悪さも問題視していました。

そこで、サイトのリニューアルをきっかけにフォーム作成ができる「BowNow」を無料で利用開始。さらに、カタログやサンプルを電子ブック化するために「ActiBook」もフリープランで試されました。

成果と教訓

ActiBook導入前は、資料請求を受けると紙の資料を封入して、伝票作成、集荷依頼、配送という流れをとっていましたが、導入後はオンライン上で閲覧が可能に。資料送付の工程がなくなったのは大きな変化だといいます。ユーザーも気軽に資料請求できるようになったため、以前より請求数が200%もアップ。電子ブックはすぐに情報が届けられるので、タイムラグもなくなったそうです。

現在では、チャットボット「IZANAI」も電子ブックの中で使用され、チャットボットから各資料にジャンプできるよう設定。カタログの中に次の商談につながるようなボタンも設置して、顧客自ら次のフェーズに進めるような仕組み化を実現されました。

インタビュー記事はこちら▼

https://actibook.cloudcircus.jp/media/cases/kendweb

セールスイネーブルメント市場の動向

セールスイネーブルメント市場の最新動向と、新技術の導入が業界にもたらす影響について詳しく解説します。

市場成長の背景と動因

まずは市場が成長している背景について説明します。

市場の成長因子

セールスイネーブルメント市場の成長は、以下の要因によって加速しています。

デジタル変革の波

世界的なデジタル技術の進化が、営業プロセスの変革を促しています。とくに日本企業はデジタル化が遅れているため、DX(デジタルフォーメーション)が急務といわれています。そのため企業では、顧客データの分析、営業活動の自動化、効率的な顧客コミュニケーションのためにデジタルツールを積極的に採用しています。

顧客ニーズの多様化

スマートフォンの普及やネット環境の整備で、ユーザーは購入前に多くの製品情報を得られるようになりました。ニーズも多様化し、企業はよりパーソナライズされたアプローチが求められるようになっています。これに応えるため、セールスイネーブルメントを通じて、顧客一人ひとりにカスタマイズされた営業戦略を展開しています。

競争の激化

いまやユーザーは、インターネットを通じて世界中の企業から製品を購入できるため、市場における国際競争が激化しています。国際競争に競り勝ち、存在感を示すためには、企業の成果向上が必要です。そのため企業は、営業効率の向上と差別化を図るセールスイネーブルメントを重視し、営業チームはより効果的な営業活動を行うことが求められています。

業界のトレンド

セールスイネーブルメント業界の主なトレンドは以下のとおりです。

AIと機械学習の活用

AI技術を活用した顧客分析ツールや、機械学習を用いた分析予測ツールが普及しています。いままでは、過去のデータから顧客ニーズを把握する程度でしたが、AIを搭載することで、データの傾向から未来予測ができるようになりました。

ビッグデータを学習させることで人の流れが解析できたり、利益が大きくなるシナリオを予測したり、市場分析やマーケティングの立案にも役立っています。

オンライン営業の普及

リモートワークの増加に伴い、オンラインでの営業活動が一般的になっています。離れた場所にいるクライアントとも打ち合わせができ、商談のための交通費や出張費などのコスト削減も可能です。

オンライン営業を効率よくするため、「ビジネスチャットツール」やzoomやGoogle Meetといった「Web会議システム」など、リモート営業を支援する技術も広く普及しています。

【関連記事】

オンライン営業成功ガイド: 非対面商談の準備からフォローアップまで

統合されたプラットフォームの需要

さまざまな営業ツールを一元管理できる統合プラットフォームへの需要が高まっています。複数のツールやアプリを一元化することで、営業チームは複数のツールを切り替えることなく、効率的な作業が可能に。時間のロスが減り、営業担当者はほかの重要業務に集中できるようになります。

顧客とのやりとりも確認しやすくなり、よりパーソナライズされたサービスが提供できます。

以上のように、セールスイネーブルメント市場の成長は、デジタル技術の進化、顧客ニーズの多様化、市場競争の激化など、複数の要因によって支えられています。

また、AIの活用、リモート営業の普及、統合プラットフォームの需要などのトレンドが業界の発展を牽引しています。これらの動向は、中小企業のBtoBマーケターや経営者にとって、市場の変化に対応し、競争力を維持するための重要な指針となります。

新技術の導入とその影響

ここからは、新技術の導入と業界への影響について見ていきましょう。

技術革新の一例

セールスイネーブルメントにおける技術革新として、その一例をご紹介します。

クラウドベースのCRMシステム

顧客情報の管理と分析を効率化するために、多くの企業がクラウドベースのCRMを導入しています。CRMの活用で、どこからでもアクセス可能な顧客データベースが構築でき、営業チームの柔軟性と反応速度が向上。営業部門だけでなく、製造部門など全部門で情報をシームレスにシェアできるなどのメリットがあります。

チャットボットと自動応答システム

最近では、AIを活用したチャットボットや自動応答システムを多くのWebサイトで見かけるようになりました。チャットボットは、リアルタイムでの対話を可能にし、顧客の質問に迅速かつ個別に対応できます。自動で顧客サポートができるようになり、営業チームは業務に集中できるようになります。

予測分析ツール

先述したとおり、営業の成果を最大化するために予測分析ツールが利用されています。ツールを活用することで、過去のデータから将来の売上や顧客の行動を予測し、営業戦略の最適化に貢献します。

ただし、正確な結果を導き出すには、大量のデータが必要です。部署ごとにデータ管理をしている場合は、一元化しなければなりません。AIを使った分析ツールの場合は、ある程度の学習時間も求められます。事前準備に時間や労力を要することを覚えておきましょう。

業界への影響

技術革新は、セールスイネーブルメント業界に以下のような影響を与えています。

営業活動の質のさらなる向上

新技術の導入により、営業活動の質がさらに向上しています。最新のテクノロジーは、リアルタイムなデータ収集と分析を可能にし、顧客の行動パターンやニーズの理解をサポート。営業担当者は的確なアプローチが選択できるようになり、パーソナライズされた価値提案を可能にします。

顧客エンゲージメントの強化

チャットボットや自動応答システムの導入により、24時間体制で顧客の質問に対応できるようになりました。顧客とのコミュニケーションが迅速かつ効率的になり、顧客エンゲージメントの向上に貢献しています。

戦略的意思決定のサポート

予測分析ツールにより、戦略的な意思決定がより客観的かつ効果的に行えるようになります。これにより、リソースの最適な配分や市場機会の特定が容易になります。

以上のように、セールスイネーブルメントにおける技術革新は、営業活動の質の向上、顧客エンゲージメントの強化、戦略的意思決定のサポートなど、多方面にわたる影響を与えています。これらの技術を活用することで、中小企業のBtoBマーケターや経営者は、より効果的な営業戦略を展開し、競争力を高められます。

セールスイネーブルメントに必要なツール

セールスイネーブルメントを成功させるためには、適切なツールの選択が重要です。とくに、中小企業のBtoBマーケターや経営者にとって、効果的なツールの選定は営業力の向上に直結します。

基本ツールの紹介

セールスイネーブルメントを成功させるための基本ツールについてご説明します。

ツールの種類

ここでは、基本ツールとして「CRM」「MAツール」「電子ブック作成ツール」をご紹介します。

CRM(顧客関係管理)

CRMは、顧客情報の管理、営業活動の追跡、顧客とのコミュニケーション履歴の記録などが一元化でき、営業チームの効率を向上させます。 顧客ごとのカスタマイズされたアプローチが可能になり、より個別化されたサービスを提供できるでしょう。

MA(マーケティングオートメーション)ツール

MAツールは、マーケティング活動の自動化と効率化を支援します。弊社のMAツール「BowNow」では、自社サイトにアクセスしたユーザー情報を分析し、企業名、従業員数、採用状況など詳しいニーズ情報が把握可能です。ターゲット企業にコンテンツが届いているのか、サイトのどのページをどのくらい閲覧したのかなども分析でき、ニーズに合わせたアプローチで営業活動の効率化を図れます。

また、「ABMテンプレート」を活用すれば、「料金表のページを閲覧した」「資料をダウンロードした」などポテンシャルごとに顧客を自動で分類。確度の高い顧客がわかるので、タイミングを逃さずアプローチできます。

BowNow概要資料

無料でBowNowを使ってみる

電子ブック作成ツール

営業資料は提案やプレゼンテーションの基盤です。パワーポイントなどでPDFの資料を作ることもできますが、より見やすく手軽に作成するなら電子ブックがおすすめです。

電子ブックなら文字のサイズや配色、レイアウトなども自由自在。価格の変更や最新情報への更新など、修正も効率化できます。弊社の電子ブック作成ツール「ActiBook」では、配信したいデータをクラウドのサーバーにアップするだけで、簡単に電子ブック化できます。

ActiBook概要資料

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選択基準と利用方法

ツールは、自社のビジネスモデルや営業プロセスに合ったものを選ぶことが重要です。ここからは選択基準について解説します。

使いやすさ

ツールは、直感的で使いやすいものを選びましょう。複雑すぎるツールは、チームの生産性を低下させる可能性があります。

統合性

他の社内システムやツールとの統合性を考慮することも大切です。たとえば、CRMとメールシステムが連携できれば、顧客とのコミュニケーションがスムーズになります。

スケーラビリティ

企業の成長に合わせて拡張性の高いツールを選ぶことも必要です。事業が大きくなるたびにツールやシステムを改修していくと膨大な手間やコストがかかってしまいます。将来的な事業の拡大を見越して、柔軟に対応できるツールを選定しましょう。

基本ツールを適切に選択することで、営業チームはより効率的に業務を遂行できます。とくに中小企業では、限られたリソースを最大限に活用するためにツールの選択と利用が営業成果に大きく影響します。

まとめ

セールスイネーブルメントは、営業チームのパフォーマンスを最大限に引き出し、顧客との関係を深めるための重要な戦略です。最近では、デジタル化の進展に伴い、CRM、MAツール、そして予測分析ツールのような先進的なツールの重要性が高まっています。デジタルツールを積極的に導入することで、営業チームはニーズに応じたアプローチを実現できます。

重要性を理解していても、何からはじめたらいいのかわからないという方は、まず営業資料の改善がおすすめです。MAツールやCRMの導入は、成果が出るまでに時間がかかりますが、資料作成はすぐに効果を実感できます。

弊社の電子ブック作成ツール「ActiBook」なら、3ステップで簡単に資料を作成・配信できます。無料のフリープランもご用意していますので、ぜひ気軽にご利用ください。