包装売上が2倍に!パッケージ印刷の付加価値を高め 営業生産性向上、価格競争からの脱却に成功/朋和産業株式会社様

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クラウドサーカス株式会社が提供するARプロモーションツール「COCOAR」の2次利用プランを導入したお客様の事例をご紹介。 時代の変化に伴い、包装資材の付加価値提供が均衡して差別化が困難になってきていた中、営業生産性の向上、価格競争からの脱却に成功した活用事例。
今回は、朋和産業株式会社マーケティング部マネージャー谷本 亮様に取材をさせていただいた。

朋和産業株式会社

https://www.howa-s.co.jp/

事業内容 食品フィルムパッケージをはじめとする軟包装の企画・製造・販売を行っている。1962年の設立以来、常に時代を先取りした製品を開発し、現在ではパッケージの企画・デザインの作成やスタジオでの撮影なども手がけ、製造・販売のみならず総合的な分野にわたり活躍されている。

1.導入前の課題

COCOAR導入時の課題

COCOAR導入を検討されていた2016年、包装資材業界では「コスト削減要求の高まり」「人口減少による国内需要の減少」「ニーズの多様化」など様々な課題があった。
その中でも「価格競争」が大きな課題であり、朋和産業株式会社でも「包装資材に付加価値を付け、価格競争から脱却したい」という思いを常々持っていた。 そこで、ARが希少価値が高く、自社の付加価値になるのではと考え、COCOAR導入に至った。

 

現在の課題

導入当初はパッケージにARをつけるだけでも価値があったが、2021年現在は クライアントにリピート採用されるためには、良質なコンテンツを考えられるかが重要な課題になってきている。

 

2.解決策

良質なコンテンツを作るため、企画アイデア出しに特に力を入れているとのこと。良いアイデアを生み出すために行っているという3つの施策について伺った。

 

― 施策①:SNSやWEBから情報収集・分析してアイデアを出す

SNSは主にTwitter、Instagramを活用し、企画内容やターゲットに関連するキーワードを検索してアイデアを探す。 例えば、あるデザート食品パッケージのハロウィンキャンペーンは、SNSの投稿にあった「バームブラック」からアイデアを得て実施した企画だ。「バームブラック」はハロウィン発祥の地であるアイルランドで伝統的に食べられている家庭料理菓子。生地の中にコイン、指輪、ボタンなどを紙で包んでから焼き、切り分けた時に出てきたもので運勢を占う風習がある。この風習をARで再現しようと考え「バームブラックうらない」という、お菓子のパッケージのイラストをスマホのカメラでスキャンすると運勢が表示される企画を実施した。

 

― 施策②:仮説立てした企画をクライアントも含めてディスカッションを行う

そもそも商品を店舗に並べるにはバイヤーに気に入ってもらう必要があるため、 企画をクライアントである食品メーカー様と一緒に考えることで、その先の販売店舗バイヤーへの売り込みポイントも見据えることができる。特にARのような「食品パッケージ×デジタルコンテンツ」は目新しい企画として気に入ってもらいやく、ユーザーログが取得できる点も評価を得やすいメリットとなっているとのこと。

― ③:必要に応じて外部パートナーと連携する

顧客から求められるクオリティが高い場合、自社だけで対応しようとせず外部パートナーにコンテンツ制作を依頼するようにしている。

3.導入後の成果

様々な提案を続けている中で、「売上単価の向上」「営業生産性の向上」に成功した事例をご紹介いただいた。

成果事例①森永乳業 チェリオ

【成果】AR企画2年連続実施でコンビニへの販路拡大を実現、売上1.5倍増!

・企画の概要
2019年受験生応援キャンペーンでAR企画を実施したところ、反響が大きく翌年も実施に至った。2020年はチェリオのコンセプトである「元気をチャージする」を体現したパッケージから妖精が現れ、すべての「頑張る人」を魔法で応援するコンテンツがとびだす。

 

・2年連続実施!コンビニへ販路を広げ、昨対比1.5倍に
2019年実施当時、チョコバーアイス「チェリオ」の取り扱いはスーパー等での販売がメインだったが、ARを活用したデジタル施策が新しいキャンペーンとして反響が大きく商品推定売上約4600万円を記録。 この売上実績により、2年目には大手コンビニチェーンでの取り扱いが決定し、 昨年度より1.5倍増の推定売上7000万円、包装売上も比例して昨年156万円から1.5倍増の235万円の売上を達成した。

 

・男性ユーザーが特に多くAR企画を体験したことも可視化された
2020年度の本AR企画では、計約4700アクセスで10~70代までの幅広い年齢層に閲覧されていたことがわかり認知度の拡大ができた。 意外だったのは、全世代を通して男性のアクセスが多く、中でも30、40代の男性ユーザーが多い結果となったこと。これはコンビニの利用者がこの層の男性が多いため比例したと思われる。
本企画をきっかけにピノやパルムといった定番人気商品への提案にも繋げられたとのこと。

   

■シニアならではのコンビニ利用実態とは? ~「ちょうどよいサイズ感」と「品質」がシニアの心をつかむ~
参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000011405.html

成果事例②山崎製パン ランチパック

【成果】AR企画で1年間の受注継続が決定!売上は相場の2倍に

・企画の概要
山崎製パンと大阪市運営施設「こども本の森」が実施したコラボ企画のランチパックにCOCOARを活用した。商品パッケージをスマホのカメラで読み込むと、フォトフレームや動く絵本などのARコンテンツが表示される企画。コロナ禍で施設に遊びに行けない子供たちが、自宅でも絵本のワンシーンを楽しめるコンテンツとなっている。

 

・AR提案により異例の年間企画の受注!売上単価も相場の約2倍に
山崎製パンでは地域限定商品の場合、通常の出荷ペースは2ヵ月に1度で、毎回コンペで包装業者が決められる。 しかし、本案件ではAR企画を使った12ヵ月分の通し提案を行うことで、異例の年間受注が確定した。本来12か月分の受注をするには、6回コンペに出て受注する必要があり、しかも通常1回のコンペあたりの受注率は約3割と毎回受注できるわけではなかった。本案件では、1度の提案で継続受注ができたことで営業工数の大幅削減と1年間の売上をたてるに成功。
また、ランチパックの通常包装相場売上は1回あたり30万円程だが、商品の売上増加に比例して本案件の包装売上金額は約2倍(※図2参照)を記録しており、売り上げへの貢献にも成功している。

 

全国に人事異動が多い山崎製パンだが、AR企画を担当した担当者からの他エリアへ異動後も使いたいという声も多く、今後中京や九州など販売エリアの拡大が期待できそうな点もARを活用したメリットとして感じられている。

4.今後の展望

人材育成

現在ARの提案数は年間に10件程で以前よりは提案数は増えてきているものの、 社内育成がまだまだ出来ていないことが課題となっている。
営業部向けに月に1度社内勉強会を実施しているが、AR自体への興味度がこちらの期待水準よりもまだ低い状態。そのため、まずは直下の部隊から育成して広げていくという展望をもたれていた。

ARの効果測定

すでに受注できている案件に関しては、効果測定が重要だと感じているとのこと。朋和産業株式会社には売上単価アップや大型案件の受注など良い効果が出ているが、顧客にARのおかげで商品売上が上がったかの効果を訴求することが難しく、今後解決していきたい課題であるとのこと。

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